ケア会社の話

「友人の属しているケア会社の話を聞くと、訪問先も計画的で、最後の日までお世話が できるみたいだし、そちらの方が条件よく思えてくる。移ってくればと言われている」 「仕事自体が嫌いになるように感じてしまうことが悲しい」 私はワイフの日頃あまり耳にしなかった、予想外の言葉の数々に正直驚きながら、 「君は相当あてにされていることは確かだね。会社にはクレームの形で不満な気持ちを伝えたの」 と尋ねた。 事実、最近この会社が新しい営業所を開設するとき、ワイフに対し正社員にならないかとの申し出があった。距離的な問題や時間的な都合を理由にワイフは断ったのだった。(私の本音は、「もったいなかった」) 「先日も条件がますます悪くなったので、これでは困ると話したのに、相場さんしかいないんだよねと応えるだけ。要望しているのに、少しも真剣に捉えてくれないのよね」 聞き逃せない言葉 「もっと怒るべきじゃないのかな。ケア会社に対して、自分を取るのか、取らないのかと、強く迫らないと相手は分からないんじゃないか。いつもの軽い厳痴のように思われているのではないかな」 「結局お人好しの人が割りを食うみたいになっている感じがする。友人のいるケア会社の条件が良さそうだと言うのであれば、思い切って喧嘩するつもりで話してみたら」「もっと強く交渉、というより談判す
る気持ちで話してみたら」ワイフは怒りの感情をほとんど見せない人である。いつも明るいし、嫌とはなかなか 言わない人だ。

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